学童野球の球数制限は、1日70球と1週間210球の二本立てになりました
学童野球の球数制限は1日70球以内(小学4年生以下は60球以内)で、2026年シーズンからはこれに加えて1週間210球以内(同180球以内)が適用されています。数値そのものより、管理のしかたが変わったことのほうが現場には効いてきます。1日の上限はその試合のスコアブックを見れば分かりますが、1週間の合計は、誰かが試合をまたいで持ち越さないかぎりどこにも残らないためです。
この記事でわかること
- 学年別の投球数の上限と、それぞれがいつ入った規定なのか
- 試合中に投球数を誰が数え、誰に伝えているのか
- 週の合計を管理するためにチームで決めておきたいこと
- 2027年シーズンから加わる投手・捕手の兼任禁止の内容
学年別の上限をまず確認する
現在の学童部に適用されている上限は、学年によって2種類に分かれます。
| 対象 | 1日の上限 | 1週間の上限 |
|---|---|---|
| 小学5・6年生 | 70球 | 210球 |
| 小学4年生以下 | 60球 | 180球 |
1日の上限は2020年度から国内すべての学童野球の公式戦に適用されているもので、投球制限として競技者必携に定められました(出典:公益財団法人全日本軟式野球連盟「【学童部】投球数制限に係る競技者必携の改正について」2020年)。1週間の上限は、これに追加される形で2026年シーズンから加わりました(出典:公益財団法人全日本軟式野球連盟「学童部における一週間に係る投球数制限の導入について」2025年)。
どちらか一方ではなく、両方を同時に満たす必要があります。1日70球を4日投げれば280球となり、週の上限を超えます。
2026年から「1週間」の上限が加わった
1日の上限だけでは、連戦のときに投球が積み上がる構造は残ります。土曜に70球、日曜に70球、翌週の水曜に練習試合で60球という組み方は、1日単位ではすべて規定内に収まるためです。
週の上限は、この積み上がりに歯止めをかけるために入りました。全日本軟式野球連盟は2026年シーズン以降の変更点として、学童部への週間投球数制限のほか、少年部の試合時間を2時間とすること(従来は2時間30分)、試合中の選手アナウンスをすべて敬称略とすることを示しています(出典:公益財団法人全日本軟式野球連盟「2026年以降の大会運営に係る変更点について」2026年)。
なお「1週間」をいつから数えるかは、大会要項や所属する連盟の定めによって扱いが分かれます。シーズン中の大会に出る前に、要項の該当箇所を確認しておくと迷いません。
投球数は誰が、どうやって数えるのか

試合中の投球数は、攻撃終了後に攻撃側のスコアラーが球審へ申告する運用がとられています。ボークになった場合でも、ホームへ投球していれば投球としてカウントされます。スコアブックの担当は学年ごとの保護者が持ち回るチームが多く、記録そのものは毎試合きちんとつけられています。
抜けやすいのはその先です。スコアブックは試合ごと・担当者ごとに分かれているため、「先週の日曜に何球投げたか」を今週の担当者が知らないという状態が起こります。1日の上限は目の前の1冊で守れますが、週の上限は前の試合の記録を引き継がないと判断できません。
保護者の側からできることは、球数を数え直すことではなく、自分が担当した試合の投球数を、次の担当者に届く場所へ書き残すことです。
1日と1週間を同時に守るためにチームで決めたい3つのこと
週単位の管理は、個人の記憶ではなくチームの記録の問題になります。シーズン中に決めておくと動きやすいのは次の3点です。
- 記録の置き場所をひとつにする: 投手ごとの球数を、試合が終わったその日のうちに1か所へ集約する。紙のスコアブックは持ち回るため、集約先はチーム全員が見られる場所にする。
- 週の区切りを先に決める: 大会要項の定めを確認したうえで、練習試合を含めた自チームの区切りを月曜起算などで統一しておく。試合ごとに解釈が変わる状態をなくす。
- 投げさせない日を先に置く: 週の上限まで使い切る前提で組まず、大会日程が出た段階で登板させない日を先に確保する。上限は結果的に守るものではなく、日程を組む時点の制約として扱う。
3点とも、指導者だけでなく学年代表や記録担当の保護者を巻き込んでおくと運用が続きます。
2027年からは投手と捕手の兼任が禁止される
学童部では2027年シーズンから、同一試合中に投手と捕手を兼任することが禁止されます。投手または捕手として出場した選手は、同じ試合の中で互いのポジションを入れ替わって守ることができなくなります。捕手も肘・肩への負担が大きいポジションであることが理由として示されています(出典:前掲「2026年以降の大会運営に係る変更点について」2026年)。
例外もあわせて示されています。他の守備位置に就くこと、いったん退いたあとに元のポジションへ戻ることは認められています。禁止されるのは投手と捕手のあいだの入れ替わりです。
人数が少ないチームでは、投手も捕手もできる選手に2つのポジションを任せる組み方をしていることがあります。2027年シーズンの開幕までに、投手と捕手をそれぞれ何人育てておくかを逆算しておくと、当日の交代で困りません。
規定の数値は上限であって、目標ではない
日本臨床スポーツ医学会は、小学生の全力投球数を1日50球以内、試合を含めて週200球を超えないことという提言を示しています(出典:日本臨床スポーツ医学会「青少年の野球障害に対する提言」1995年)。連盟の規定である1日70球・週210球より、いずれも少ない数値です。同提言では、シーズンオフに野球以外のスポーツを楽しむ機会を与えることが望ましいとも述べられています。
規定を満たしていることと、その子の肩肘に無理がないことは別の話になります。投球数が上限内であっても、痛みや違和感を訴えているときは医療機関にご相談ください。数値は判断の材料のひとつで、目の前の子どもの様子に置き換わるものではありません。
まとめ
- 学童野球の投球数の上限は、1日70球(小学4年生以下は60球)と1週間210球(同180球)の両方を満たす必要がある
- 週の上限は2026年シーズンから加わったもので、試合をまたいで記録を引き継がないと管理できない
- 試合中の申告は攻撃側のスコアラーが行うが、週の合計を残す役割はチームで決める必要がある
- 2027年シーズンからは、同一試合中の投手と捕手の兼任が禁止される
- 連盟の数値は上限であり、医学的な提言はより少ない球数を示している
まずは今シーズンの記録が1か所に集まっているかを、次の練習日にチームで確認してみてください。
picotto でチームの連絡と記録をひとつにまとめる

週単位の球数管理のように「誰かが引き継がないと消える情報」は、チーム管理アプリ「picotto(ピコット)」のような共有の置き場所があると残しやすくなります。
お知らせ・連絡 グループ別の配信と既読管理ができるため、ルールの変更や週の区切りの取り決めを、口頭ではなく記録の残る形で全員に届けられます。リマインドの機能もあり、伝わったかどうかを追いかける手間が減ります。
書類共有 大会要項や規定の資料をチーム内で配布でき、担当が替わっても同じ資料を参照できます。スコアブックの担当が学年で持ち回るチームでも、参照先を揃えられます。
出欠管理 練習・試合の出欠を1画面で集計でき、誰がどの試合に参加したかの履歴が残ります。登板の記録そのものを管理する機能ではありませんが、日程と参加の記録が揃っていると、週をまたぐ確認の起点になります。
アプリのインストールは不要で、無料プランから始められます。団体の作成は30秒、メンバーの招待はリンクを送るだけです。
※投球数の制限や大会の適用ルールは、所属する連盟・地区によって運用が異なる場合があります。最新の内容は各連盟の公表資料と大会要項でご確認ください。
最終更新: 2026年08月30日